映画我流点評

見たゾ この映画 (2008年)

                            5点  めっちゃ良かった、また見たい
                            4点  良かった
                            3点  フツー
                            2点  見なくてもよかった
                            1点  見るな                        *ブログの記事と重複している部分あり

映画 INDEX アイウエオ順

アイアムサム

藍色夏恋

相棒--劇場版

あなたになら言える秘密のこと

アバウト・シュミット

阿弥陀堂だより

あるスキャンダルの覚え書き

ウォルター少年と夏の休日

海辺の家

運命の女

英雄HERO

エデンより彼方に

エリザベス ゴールデンエイジ

奥様は魔女

おくりびと

ALWAYS 三丁目の夕日

隠し剣 鬼の爪

君のためなら千回でも

クイーン

クジラの島の少女

グッド・シェパード

グッドナイト&グッドラック

K19

最高の人生の見つけ方

最後の初恋

サン・ジャックへの道

幸せのレシピ

シカゴ

シッピングニュース

死ぬまでにしたい10のこと

シービスケット

シモーヌ

しゃべれどもしゃべれども

Shall we Dance?

シャーロット・グレイ

少女の髪留め

シンデレラマン

ぜんぶフィデルのせい

戦場のピアニスト

千年の恋ひかる源氏物語

すべては愛のために

それでもボクはやってない

たそがれ清兵衛

ダ・ヴィンチ・コード

単騎、千里を走る

チョコレート

月のひつじ

天然コケッコー

トスカーナの休日

トランスアメリカ

パニックルーム

博士の愛した数式

ハリーポッター 炎のゴブレット

ブーリン家の姉妹

不都合な真実

プライドと偏見

ブロークバック・マウンテン

プロヴァンスの贈りもの

故郷の香り

ヘアスプレー

星になった少年

ホテルビーナス

ホリディ

ホーンテッドマンション

マーサの幸せレシピ

ミスティック・リバー

ミス・ポター

ミリオンダラー・ベイビー

息子の部屋

めぐみ

めぐり合う時間たち

モナリザスマイル

モンスターズインク

モンスーン・ウェディング

ラブ・アクチュアリー

恋愛適齢期

ロード・オブ・ザリング
王の帰還

   『ブーリン家の姉妹』    2008/10/25       4点

後のエリザベス1世の母であるアン王妃とその妹メアリーの姉妹が、ヘンリー8世をめぐる政略結婚と愛憎に翻弄される。
イングランドもの大好きで、このあたりの歴史もちょっと読んだことがあるので、わりと面白かった。
昔、二十歳前頃、「1000日のアン」という映画を見て、えらく感動したのを思い出す。


『最後の初恋』       2008/10/4       3.5点

邦題はかなりお手軽で、どういう意味や?原題のNights in Rodanthe(ロダンテの夜)のほうがマシ。
内容も何のひねりもなく、30年前くらいの筋書きだ。

友人に海辺の宿の管理を任された、夫と別居中のダイアン・レイン。
宿泊客として訪れたドクターのリチャード・ギア。
ハリケーンの夜をはさんで4日間2人で過ごす。
お決まりの恋愛に最後はお決まりの涙の別れ。
真面目な良妻賢母で恋に戸惑う女性、こういう役をやらせるとダイアン・レインはとても上手い。

リチャードが言う「人生は選択の連続だ」
それはそうですが、選択だけでうまくもいかないのもまた人生。

安易、陳腐なラブストーリーだけど、リチャード・ギアとダイアン・レインは素晴らしくも絵になる2人なのだった。
ユニクロの服か?と思うようなシンプルな普段着やジーンズをさりげなく着こなしているのはさすが。
2人の姿をホーッと見惚れてるだけでもけっこう見られた。

リチャード・ギアは「プリティ・ウーマン1990年からほとんど変わってへんね、。しかし、観客は40代50代60代?ばっかり。
友だちの話だと、隣の席のお客が泣いてたって。
こんなので泣けませんってば。


『おくりびと』         2008/9/20   5.0点

東京のオーケストラでチェロを弾いていた主人公(木本雅弘)は、オーケストラが解散になって職を失い、チェロと決別して故郷の山形へ妻(広末涼子)と帰ってくる。
新聞広告の「旅のお手伝い」を見て、ひょんなことから納棺師(山崎努)見習いとなり、戸惑いながらも仕事としてやっていくことになる。

死体を扱う題材なので見るほうもちょっと構えてしまうが、プロローグの出来事で大いに笑わせ、ふーん…の気持になって物語りに引き込まれていった。

亡き人の年も理由ももさまざま、残された家族の対応もいろいろ、こういうケースがあるやろうなというリアル感に共感する。

特殊な職業であるゆえに、同級生の冷たい目、妻にも実家に帰られてしまい、それでも、何とか続けたいと主人公の目線や姿勢がまっすぐなのが清々しい。

生きているものは、生きるために貪り食っていいのだという、食べ物シーンも人間の持つ力を感じさせてくれる。

幼いときに家を出た父親とのエピソードも含めて、山形の雪の鳥海山?や空を飛ぶ白鳥の絵も美しく、最後まで息を詰めて画面に見入ってしまった。

実家の元喫茶店の古びたモダン家屋、納棺師の事務所のレンガの建物、家屋も素敵。

もっくんのチェロさばきも相当練習したそうで上手(残念ながら人工内耳の耳では曲やメロディはわからない)

エピローグとしての小さな石によって、主人公の今までのわだかまりが全て溶けてゆき、見るものも涙するのだった。

見て楽しくなる映画ではないけれど、しみじみと良かった。
ストーリー、主人公、脇役、ロケ地、全てよかったです。
モントリオール世界映画祭グランプリに続いて、アカデミー外国映画賞ももらえたらいいのにね。


『最高の人生の見つけ方』   2005/5/23   4.0点

死ぬ前にやることリスト。
余命半年と宣告された2人の老境の男(怪優ジャック・ニコルソンと名優モーガン・フリーマン)が繰り広げる世界漫遊、泣かせて笑わせる交友録。

大金持ちで孤独な男(ジャック・ニコルソン)に引きずられたようにとんでもないリストに付き合わされるやりたいこともあきらめて家族のために働いてきた男(モーガン・フリーマン)が、爆発したように車を乗り回す笑顔がまぶしい。

さすが、大俳優、病室で患者しているときはみすぼらしいが、仕立てのいいスーツを着こなして一流レストランでディナーするシーンはバッチリ決る。

エジプト、サファリ、インドなどを回って、結局、2人とも家族の元に戻っていくのだけど、映画のプロローグとエピローグに出てくるヒマラヤの登山シーンが感動的だ。
遺灰を入れたナッツの缶をヒマラヤの雪山の岩の間に収めたのは誰か?最後が効いてたね。
荘厳な景色を見ながら二人は天国でああだこうだとしゃべり続けるんだろう。

もし、自分だったら、余命を宣告されても遊びたい気持ちと元気があることを願うばかり。


『相棒--劇場版』          2008/5/17   3.5点

『相棒』テレビドラマシリーズが好きだったので、期待して見に行ったが、うーん、どうだかね。

なんで、爆破予告がチェスなんや?とチェスのルールがよくわからんから、イマイチ没頭できない。
それに、なんで、東京マラソンが標的になるのか、それも必然性があまり感じられない。

西田敏行は嫌いじゃないけど、大学教授の役がちょっと無理っぽい。
そして、映画版では、杉下警部がやけに走り回るのも違和感ある。刑事コロンボみたいに静かに犯人を追い詰めてほしいんだけど。

スケールが大きいわりに、ストーリーが飛躍しすぎた感がある。
好きなドラマな分、辛口になってしまいました。


『君のためなら千回でも』       2008/3/28    5.0点

アフガン侵攻をはさんでの2人の少年の友情と過酷な運命を描くヒューマンドラマ。
比較的裕福な家の少年アミールと召使の子どものハッサンは大の仲良し。
冒頭のシーンで、2人で組んだ凧揚げ競争、敵の凧の糸を切って落ちた凧を探しに駆けていくハッサンの言葉が「君のためなら千回でも!」
ひたすら友情に尽くすハッサンに比べて、アミールは自分の出生時に母親が亡くなったこと、強くてりっぱな父親への劣等意識、ハッサンへの微妙な距離感やいじめられている彼を助けなかった自責の念など、少年らしい鬱屈から心にもないウソを言ってしまう。
やがて、ソ連の侵攻が始り、アミールは父親とアメリカに逃れる。
ハッサンのことが気になりながらも、苦労の末、作家としてデビューしたときに、アフガニスタンに居る父親の親友から電話がかかってくる。
ハッサンは紛争に巻き込まれて命を落としたが、彼の息子を助けてやって欲しいと。
今こそ、ハッサンの友情に報いなくては…アミールは危険なアフガンに帰っていく。
子ども時代の意地悪な少年が大人になってもずるがしこい悪者になって再びアミールの前に立ちはだかる。
世界でどれだけの子どもたちが理不尽な目にあってるのか、アフガン紛争の悲惨さも出てくるが、テーマは少年たちの穢れない友情であって感動的な物語だった。


『エリザベス ゴールデンエイジ』     2008/3/6    4.0点

歴史スペクタルもちょっぴり交えて、英国王室の物語に豪華な衣装が見飽きなかった。
昔見て印象に残っている「1000日のアン」という映画、そのアンの娘がエリザベス女王なのね。


『ぜんぶ、フィデルのせい』           2008/1/26    4.0点

フィデルというのはカストロの名前なのだった。

70年代フランス、キョーサン主義になった両親に不満タラタラの9歳の女の子アンナのお話。
狭いアパートに引越しするは、自宅はいつも活動家の溜まり場になってしまうは、大好きな宗教の授業は受けさせてもらえないは、節約生活を強いられるは…
核心をつく質問を繰り出し、大人の世界を垣間見て、自分で考える健気なアンナ、いつもブスッとしてるのにめっちゃ可愛いアンナ。
弟の手を引っ張って家を飛び出し走るシーンで、アンナの服と弟の服の配色がフランスぽくってとってもカラフル。さすが、モードの国だ。
生意気アンナに精一杯対等に付き合う愛情深い両親もいい。

ま、すすんでる親子じゃないと、なかなかこんなふうに本心でぶつかれないけどね。
私は逃げてます。自分が子どもだった頃も、親の立場の今も。


 

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