ホーンテッドマンション 4/30 3.0点 初めてディズニーランドに行ったとき、いちばん面白かったのがこの「ホーンテッドマンション」のアトラクションだった。
予告編ではけっこうスリルたっぷり物語性もあるみたいで、ぜひぜひ見ようと期待してたけど。
やっぱりこんなもんかな。完全に子どもだましというか、目新しいストーリーでもなく、怖さも予測できる範囲で、ホラーとしてもたいしたことなかった。
不動産業を営むエディ・マーフィーと妻と子ども2人が、売却の依頼があった古い邸宅の下検分に訪れる。そこにはかつて、若い当主の悲劇の愛の物語があった。いつもはお調子者役が多いエディがかなり普通の父親役で幽霊相手にがんばっている。
ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 4/17 4.5点
「ロード・オブ・ザ・リング」全3部作の完結編である。
あらすじはあまりにも膨大すぎるので、ここでは書きません。
ホビット族のひとりの若者フロドが権力・魔力の塊である指輪を捨てに行くまでの波乱の物語。
前2作はレンタルビデオで見たので、完結編はぜひとも劇場公開を見たかった。こういうスケールの大きい映画をスクリーンで見なきゃ何のための映画か…
3時間20分という長さなので、朝の上映を逃すと、終りが夜になってしまうからあせったわー。
開始時刻をインターネットで調べるのに、ヒマがかかってしまって、映画館に着いたら、すでに本編15分も始まってしまっていた。
たぶん、前編のおさらいみたいな部分があるだろうというのと、どうせ、初めから見てたとしても、たいして、ストーりー把握には役にたたんやろうし。登場人物も多いし、ストーリーも複雑(私の記憶力からすればね)だし、前2作の記憶も定かではないから、適当にフムフムで見始めたけど、別に違和感もなく、スムーズに入り込めた。
それにしても、土曜日ではあったけど、3月からロングランで、劇場も大きかったのに、7割は埋まっていて、やっぱり大人気なんだね。アカデミー作品賞もとったし。
あまりにも、長丁場なので、上映中にトイレに立つ人が多いのが可笑しかった。私はじっと我慢して座っていて(ただでさえ、導入部を見逃しているのに)終了するなりトイレに駆け込みました。
噂の通り、第3部の本編がいちばん面白くて感動的。何といっても、一度も眠気を催さなかったというだけで、たいしたもんなんだ。
ハリーポッターの第2部は物語というより、ファンタジー童話ぽくて、つまらなかったけれど、
「ロード・オブ・ザ・リング」はテーマが壮大というか、生きて心を持つもの(人間以外の人物?も出てくる)の欲や感情が豊に描かれているから魅力的なんだと思う。
エイリアンのような大蜘蛛のお化けが出てきたりはご愛嬌で、CGによる大戦闘、大破壊場面も見ごたえはあるし、撮影場所のニュージーランドの山岳風景もすばらしい。
数多の困難を乗り越え、使命を達して、懐かしくも愛らしい緑あふれる故郷に帰ったフロドではあるけれど旅立、一瞬の迷いに憑かれてしまったとういう、心の傷は癒されない。そして、再びっていく。
恋愛適齢期 4/13 4.5点
先に見に行った友だちの「よかった」「面白かった」で、絶対に見に行こうと。内容的には5点もあげられないかもしれんけど、初めから終わりまで、ちっとも眠気を催さず退屈しなかったということで満点にしたいけど、やっぱり4.5にしとこ。(^_^;)
最近はたいてい、導入部とか中だるみ、結末ミエミエなどでウトウトしてしまうのだ。そして、笑いあり、涙あり、元気ももらえて恋愛映画では一級品の出来栄え。中高年女性には絶対にウケルね。
ジャック・ニコルソンとダイアン・キートンとキアヌ・リーブスのそれぞれの恋愛適齢期。
付き合うのは30歳以下の若い娘だけという63歳のニコルソンが、その母親の持ち物の海辺の豪華別荘にデートにやってくる。さあ、これから、この娘とお楽しみ!というところで、心臓発作をおこしてぶっ倒れる。しばらく、この別荘で滞在を余儀なくされ、最初は反発しあってた母親のダイアンとだんだんいい仲になってゆく。売れっ子の脚本家であり、離婚経験のあるダイアンはもう二度と恋には縁がないと思っていたのに、ニコルソンの主治医のキアヌ・リーブスにまでも惚れられてしまう。ダイアンが両手に花になって、「あらま、どうしましょう」の表情が可笑しい。浜辺で交わす2人のかけあい、眠れぬ夜のキッチンでのおしゃべり。原稿を書いているときに突然、飛び込んでくるニコルソンからのチャット。携帯電話を使うときは2人とも老眼鏡必須ってのも爆笑。
一夜を共にした(何か紋切り言葉だ)彼女は有頂天になって「誕生日にはパリで2人で…」と言うと、彼は引いてしまってギクシャクになる。ダイアンは失恋してワーワー泣きながらその経験を脚本をにしてしまうのはやっぱり年の功か。結局、ダイアンは2人のどちらとハッピーエンドになるのか、最後まで展開が読めなくてじーっと見入ってしまった。
キアヌ・リーブスも準主役という重要な役どころなのに、ちょっと影が薄い。元々あまりにも二枚目過ぎてアクが無さ過ぎて私には印象のぱっとしない俳優だったけど、マトリックスの方が断然カッコいい!同じ役者だとは思えないわ。
ニコルソンはかなり暑苦しい顔だし、癖のある役柄が多いし、好きじゃない。ダイアンも年(52歳設定?)のわりには顔の皺が多いし、ラブシーンだってカッコいい美男美女2人とはいいがたいけど、海辺の散歩シーンはとってもステキだー。それにダイアンはスリムでスタイルは抜群ね。ナチュラルな服がよく似合ってた。
で、この映画、何がいちばん私は気に入ったかというと、2人のファッションなのね。
サンドベージュとオフホワイトとブラック、この3色の服で決まってるわけ。浜辺の散歩では2人ともオフホワイトのトップにベージュのパンツ、ダイアンは白の帽子をかぶってる。拾う小石も白か黒。
黒のシンプルなドレスをすっきりと着こなしたダイアンが夜中にキアヌとのデートから帰宅すると、黒のガウン姿のニコルソンが出迎える。冬のパリではニコルソンが黒のジャケットにブルーのマフラー、彼女が黒のスーツ?にブルーグレイのスカーフ。とにかく、2人の服が見事にマッチしてるわけ。ラストシーンは彼女が水色のスーツで、彼のカッターシャツは、たぶんごく薄い水色なのでは?と目をこらした。
ダイアンのシンプルナチュラルな服がすごく良かったなー。マネしたいよー。でも、これって、かなりスリムでないと似合わないだろうし、がんばって、ダイエットするか…
映画を見終わったあとは、たいてい、すぐにその感動も忘れてしまうんだけど、この映画、良かったなーってじわじわと思い出している。
ホテルビーナス 3/13 3.5点
先に見に行った友だちが「地味だけど、悪くない」「派手な映画ではないけれど人の心の奥をていねいに描いていて良かった」と言ってたとおり、地味だけどまあまだった。
最果ての街にあるうらぶれたカフェ・ビーナス。2階の6室は長期滞在者のためのホテルになっている。
オーナーのビーナス(初め沢田研二かと思ったわ。ベテラン市村正親)もホテルの住民もニックネームや偽名でお互いに干渉することなく暮らしている。
飲んだくれのドクターの香川照之、その彼女の中谷美紀。一見元気で明るい娘のソーダにも暗部が。
そこに新しく流れてきたかたくなな父子。チョナンこと草なぎ剛が、言葉を発せず無表情の娘のサイにやさしく接してサイの心をほぐし、それぞれの住人の過去が少しずつ明らかになってくる。
モノクロにほんの少し色がにじんだような画面が新鮮で、昔の写真をみるような懐かしさがある。
けれども、延々と色がつかない、音楽もほとんどないシーンが続くと、半ば、ちょっと退屈した。
とくに、結末を早く知りたいというせっかちの私には、もうちょっと早よフイルムまわしてんかーといいたくなる感じがあった。最後の10分間で晴れ晴れとしたなー。おしまいに香取クンがちょこっと友情出演?
全編韓国語のセリフで主演の草なぎ剛も香川照之も韓国語だけでがんばっているのはエライ!
この街は韓国の地方かと思ったけれど、街の風景がもっと異国風だし、歩いている人たちが金髪が多いからロシア?じゃないのかとずっと疑問を持ちながら見ていた。
インターネット検索してみたら、やっぱり、撮影地はウラジオストックだって。私の直感も冴えてるやん!
「自分の傷には敏感でも他人の傷には鈍感」他にも心に残るセリフがたくさんでてきたけれど、覚え切れなくて…スローライフ志向の人にはお勧めの映画です。
ラブ・アクチュアリー 2/28 4.0点
クリスマスが間近のロンドンの街。こんな恋、あんな恋、小さいのから、大きいのから、おもちゃ箱が開けられたようにな、いろいろな恋模様がくるくると展開される。
11歳の少女への恋に悩むお茶目な少年から、英国首相の恋、往年のロックスターのじいさんシンガーなど総勢18人。
いつもハンサムだけがとりえの間の抜けたような役が多いたれ目のヒュー・グラントが、なんと英国首相になって登場。それでも、こんなに軽いノリの首相だと国民もたまらんわな、というくらいのお手軽首相ではあるけれど。
登場人物が多いので、最初の30分は誰が誰で、誰とつながっているのかよくわからなくて、把握するのにちょっと疲れる。ニーアム・リーソンとアラン・リックマンの顔の見極めもできなくてこんがらがってくる。
「ダイハード」で悪役テロリストだったアラン・リックマンが、良き経営者であり、良き夫、良きパパである家庭人におさまっている。ネコのようなキュートな部下に惹かれて、オドオドと秘密のクリスマスプレゼントを買うのも微笑ましい。
今調べたら、ハリーポッターのスネイプ先生もアラン・リックマンだ!何でこんなに印象の違う役をやれるんだろう?インターネットで見ると、1946年生まれの英国俳優、素敵な写真がいっぱい載ってて見惚れます。声がベルベットヴォイスといって低音で落ち着いた声なんだって。ああ渋いなー。ついでにその妻役のエマ・トンプソンも以前から好きです。ちょっと真紀子を知的にしたような感じもなきにしもあらず。似てへんか…
ひとつだけでは30分も持たないようなこじんまりした話ばかりで、ひとつひとつの恋物語はどこにでもよくあるようで、他愛ないけれど、これだけ次から次へと出てくるとほーほーとうなづきながら、ワクワクして楽しめる。できるならば、日本もクリスマスのシーズンにこの映画が公開されてたら、もっと気分がのれて見れたのになー。全てハッピーエンドになってほのぼの気分で映画館を出られること受け合い。
「なんや、しょうもなー」というあなた、恋をしてみれば?!
シービスケット 1/25 4.5点
昨日公開されたばっかりで、満員だったけど、期待通りの面白さだった。
アメリカでベストセラーになったノンフィクション実話に基づいている。
1938年アメリカ、1頭の競争馬と3人と男たちの立ち直りのドラマ。
大恐慌時に家族に見棄てられた傷を持つ騎手のレッド、馬の気持がわかるが変わり者の調教師、
幼い一人息子を事故で亡くした馬主。
シービスケットという荒い気性の小さな競走馬に魅せられて、3人の挑戦が始まる。
黄葉に染まる牧場を疾走する馬。レッドとシービスケットが語り合うように、寄り添うように歩いていく森の中のシーンが美しい。
怪我や挫折は乗りこえることができるという熱いメッセージを残して、大歓声の中をイッキに走りぬくシービスケット。主人公は間違いなく馬ですね。
初めの展開部分はちょっと登場人物がわかりにくいので、予告を見ておいたほうがいいかもしれません。同じ3人の男のドラマでも下記のミスティックリバーと大違いだ。
ミスティック・リバー 1/13 2.5点
ああ、しょうもなかった。どこがアカデミー賞候補なんやろ?
子ども時代、些細ないたずらが元で誘拐事件に巻き込まれた3人の、その後の運命が描かれている。
ショーン・ペン、ケビン・ベーコン、ティム・ロビンスと実力派俳優が顔をそろえて、クリント・イーストウッド
が監督している。
ティムはトラウマにかかり、ショーンは溺愛の娘を殺され、妻と別居中のケビンは刑事となって、
この事件を捜査することになり、再び3人は近づいてくる。ほんのちょっとした成り行き、偶然によって、
人生はこうも変わっていくのか。
展開はけっこうハラハラドキドキするけど、半ばで、安易に結末が読めてしまったし、何か、救いようのないストーリーなのよね。ティムは哀れなほど損な役回り。ショーンは悪役過ぎ。
屈折悪役が多いケビンが今回一人勝ちって感じ。
見終わっても、爽快感がない。希望がない。暗い。人間の奥深い心理に興味がある人は面白いのかも。こんな映画に、大好きな映画「スタンドバイミー」の惹句を使わないでほしいわ。
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