雲上で泊まる  立山・黒部アルペンルート 2 2006.8.8〜9

美女平から弥陀ヶ原へ


      

富山駅から立山駅まで電鉄のローカル電車で1時間、台風7号の影響もなく、
のどかな田舎の夏風景、川を渡り、山懐へ入っていく。
無人の小さな駅に各駅で止まり、木造駅舎が懐かしい。

立山駅から美女平までケーブルに乗る。
立山駅も何だか閑散としていて、JTBの添乗員さんの話ではいつもならあらゆる旅行社のツアーでごった返しているそうだ。美女平(977m)に上がっても蒸し暑くてしかたない。
どこが「さわやか立山」だ?!
おまけにどんよりと曇行きも怪しくなってきた。

美女平で自然観察ガイドの佐藤さん(の本)といっしょに30分ほど近くを散策。

ちょっと早口でくぐもった話し方なので人工内耳の耳ではあまり聞き取れず、友だちに教えてもらったり、説明の間は好き勝手に写真を撮ったり。

巨大な立山杉も見たのに、美女平の写真がほとんどなく、ヨツバヒヨドリに群がる蝶の写真だけだった。

美女平から高原バスに乗ってぐんぐん標高を上げていく。
途中、有名な称名の滝が見えるポイントでバスが停止してくれるも、もやがかかったようにかすんでいる。

称名の滝=落差350mの国内最大級

周りの山々もすっかりかすんでいるし、このぶんだと、高山ではもっとお天気が悪いだろうと覚悟していたら、弥陀ヶ原(1930m)まで来ると、急に空が晴れ渡り、空気が透明になって、カラッとしてきた。

これぞ、さわやか高原の夏!
ウソみたいに上天気だ。信じられへん。
台風はどこへ行ったん〜?

今夜の泊まりの弥陀ヶ原ホテルにチェックインの後、また、佐藤さんと散策に出る。

静かな弥陀ヶ原(60ku)には遊歩道が整備され、ここかしこに高山植物が風に揺れている。
秋の紅葉シーズンは一面に錦で彩られてとても美しいらしい。


午後の陽光にきらめくチングルマの実


左の石畳の坂を上って林を抜けていくと立山カルデラ展望台へ。緑に覆われていて、ただの谷間のようでハッキリしないが、立山の古い火口(カルデラ)が広がっている。

このあたりは土質がもろいため土砂崩れが発生しやすく、監視カメラが設置されている。→
←カルデラを臨んで、説明中の佐藤さん。

道の途中の林道に、さまざまな高山植物が咲いていた。ゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、水芭蕉、イワカガミ、モミジカラマツ、ツマトリソウなど、その中で、いちばんの花は衣笠草とサンカヨウ。共に、2000年の白山以来のお目見えでうれしい。高山植物にしては大型の花である。

サンカヨウ

衣笠草


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