アバウトイタリヤ  雑談編 1 旅のお話あれこれ  

今回のツアーの良かったところは往復イタリア直行便であったことだ。
ヨーロッパでの乗り換えがないからとても楽だった。
行きは友だちとしゃべりづめ、帰りはほとんどウトウトしていて、時差ぼけもなし。
割りと安いツアーなので、ホテルも二流クラス、食事もご馳走というわけにはいかない。
どこの国だって、いいところに泊まっておいしいものを食べようと思ったら、そこそこお金は出さなくちゃ。
でも、観光が目的だから、セカセカの旅でいいんだ。優雅にリッチなローマの休日じゃなくっても…
ただ、再び訪れることがあるならば、ベネツィアとローマは自分の足でゆっくりと休日してみたい。
で、とりとめもないしょうもない雑談編。
《bath》
私は「雑だけど早いだけが取り得」→バタバタ
Y子は「少々おそいけどていねい」→ノロノロ
ということで、ホテルのバスタイムはいつも私が先に使うことになる。
家に居たってカラスの行水並なんだけど、洋風呂はお湯をためたり抜いたりがめんどうで、
ダチョウの行水くらいには時間がかかる。

で、2泊目だっけ、Y子がお風呂を使っているとき、突然停電した。
部屋の中真っ暗。当然、浴室も真っ暗。ウワワワ〜 さあ、裸でどうする!?飛び出してくるか?

廊下にでてみると、私たちの部屋の前あたり4、5ルームが消えている。
ほどなくボーイさんがドライバー片手にやってきた。
ねじ1本で点いたり消えたり、何ちゅうアバウトな電気配線なんや。
Y子は幸いにも浴室に窓があって外あかりでぼんやり動けたそうで、ちゃんとパジャマを着て出てきた。
20分ほどしてようやく点灯。
明るい電灯の下でお肌のお手入れ、顔に保湿シートパックを貼り付ける。
お互いの顔を見合わせて、こりゃ停電してる方がいいわな…(^_^;)

Y子のバスタイム受難はもう1回あった。これも後発組であればこそ。
外国でホテルに泊まるときは、まず、トイレの水が流れるか、お湯が出るか、
バスタブキャップがあるか等を確認する。
日本ではこんなことをするところはないだろうし、おかしければたちまちクレーム、文句、信用問題。
この点検も私の役目。
「ねえ、お風呂の栓がないで〜」
2人でキョロキョロ探しまくるが見当たらない。
近場のレバーをひねってみれば、自動的に栓がニューッと現れて、ピタッと閉栓てなこともない。
私の頭がシャワーの水をかぶっただけである。冷てーぇ!
ちなみに、バスタブの横の換気扇のヒモみたいのは引っ張ってはいけない。
たちまちボーイさんが駆けつけて 「キャーッ」 ってことになる。

栓がないことを添乗員さんに電話したら、すぐさまイタリアンボーイがにっこりとピカピカのキャップを持参。
「グラッチェ」 恭しくいただいて、真っ白なバスタブの底にはめる。申し分なくぴたりとはまる。

さて、いつもどおりにたっぷりお湯をはって、ダチョウの行水する。
そして、本日のイタリアの埃がカクテルされてるお湯を抜かなくちゃ。と、
栓開閉のレバーをひねる。ウン?レバーは右にひねるんか?押す?まわす?引っこ抜く?コラコラ…
「抜けへん!栓が抜けへんよ〜」
レバーを操作してもウンともスンとも持ち上がらない。栓をヘアピンでこじ開けようとしてもすべるし、
50cmの水圧がかかってるから、爪もひっかからない。
再び添乗員さんに電話。
さっきのイタリアンボーイが目を丸くして「オーッ」、たくましくも腕まくりをして引っ掻き回すが、
「オーッ、ノー」
「アイ、キャント、バス、まだ」etc.必死のY子の言葉が通じたのか、
イタリアンボーイは「待って待って」とゼスチャーよろしく、何やら策ありげに出直して、
次は片手に食事用ナイフを持って現れる。
オオッ、頼もしきお姿!
彼がサウナばりの浴室で奮闘してる間に我々は密談。
「もし、栓が抜けたら、チップいるやろか?」
「がんばってくれてるしね、1ユーロ渡そ」
しかし、1ユーロの期待もむなしく、抜けなかったのである。

道理でキャップをおいてなかったわけだ。
それがわかっていれば、シャワーだけで済ますこともできたのに、ええかげんだ〜。
カラカラ浴場のお国が泣くで〜

元々、欧州はほとんどシャワーで済ませるというから、バス付きのホテルは少ない。
だから、お湯をためられなくてもたいした問題ではないんでしょう。

で、結局のところ、再度添乗員さんに掛け合ってもらって、別の空室のシャワーを使えることになったが、
時はすでに11時を回っていた。
そして、Y子はやっと、汗を流せたものの、自分の部屋のドアを間違えて、よその部屋をノックしておぢさんを
起こしてしまったというオマケもついたんである。

旅先のお風呂は先に入るべし。

《toilet》
だいたいにおいて、日本みたいに無料公共トイレが発達しているところはないように思う。
日本はアルプスの山小屋のトイレの有料化にもふんぎれないくらいである。
んなもん、お金を取ればいいんだ、100円でも。
自販機にはいくらでもお金をほりこんでもトイレに出すのは嫌っていうのか!
キレイな自然はタダじゃない。
家にいれば朝から夕方まで1度もトイレに行かずにすむこともあるのに、旅にでるとけっこう焦って、
何度もトイレに行くはめになる。もし、次にトイレに行きそこねたら…と。

ヨーロッパはどこもホテル・レストラン・美術館以外のトイレはほとんど有料である。
トイレ番のおぢさんかおばさんが立っていて50セント〜1ユーロ払う。
(イタリアは6月から完全にユーロに切り替わった。
 リラはものすごく桁が大きいから助かった。1ユーロは117円くらいでほぼドルに近い)

しようもない免税品店に連れて行かれても、トイレが借りられるからそれなりの意義はある。

トスカーナの有料トイレはおぢさんがコインと引き換えに1回分のトイレットペーパーを引きちぎってくれる。
下痢でもしてたら2コインはらわなあかんてことか?
それに、イタリアのトイレの水レバーはかなりわかりにくい。
たいていはレバーじゃなくて壁についた大きなプッシュボタン押すが、デザインなのか、非常用なのか、
果てはこのプッシュがどこにあるか探すのに時間を費やしてしまう。
そして、女性用トイレはどこもやっぱり混むことはおんなじである。

旅とトイレは切っても切れない大事なこと。

《water》
トイレの次に有料なもの、それは食事の時の水である。
コップの水はでてこない、お絞りなんてもちろんでない。ナプキンはある。
いわゆるミネラルウォーターを注文することになる。
この水が高いのかワインなどが安いのか、とにかくアルコールやジュース類とあまり値段が違わない。
ただの水だから、2人で1本頼んだり、大ビンだと4人で分けたりした。
ペットボトル入りのミネラルウォーターは方々で売っているので、持ち歩くのには重宝する。

それから、アイスコーヒーがない。
冷たいコーヒーという概念がないらしい。
缶入りのアイスティー、コーラ、ジュースはあっても、缶コーヒーはない。
自販機もないけど、缶類も種類はとても少ないから、迷いようもない。
何で、日本はコーヒー缶だけでもあんなに種類があるんや?
いつも自販機の前で迷いまくってしまう。
冷コーっておいしいのに、なんで、アイスコーヒーがないのだ?
でも、これって、湿度の高い日本の夏と関係あるにちがいない。
缶コーヒーはインスタントラーメンみたく世界制覇できないのであろうか?

どこでも水、どこにもアイスコーヒーの日本も悪くない。

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