乗鞍  上高地〜安曇野 (2) 2007.4.27〜29

乗鞍国民休暇村

乗鞍国民休暇村の夕食は27日までの限定、
「世界三大珍味と信州味合戦」
キャビア、フォアグラ、トリュフのお料理コース。

  前菜・・キャビア、岩魚卵、海老子の三種盛り
  信州サーモンのミルフィーユ仕立 トリュフ添え
  安曇野産大岩魚のフォアグラソテー
  信州地鶏のオイル蒸し 天盛り、炒りカラスミ
  牛ヒレ肉、馬肉、ダチョウ肉、鹿肉、猪肉の陶板焼き

三大珍味はどれも初めて食べるような気がするけど、
小指の爪の先くらいだから、味も何もわからない。
プチプチ、ねっとり、ポロでおしまい。これって美味しいのん?

鹿、猪、馬、牛、ダチョウの五肉はどれも美味しかったけれど、
やっぱり牛がいちばんかも。
他にもいろいろ付いていて、おまけにあちらのバイキングコース
のお料理もご自由にどうぞ、だって。
あちらのサラダやフルーツ、デザートもどんどん取りに行って、結果、
食前食後の体重が夫2kg、私1.5kgも増量されてしまった。食べ過ぎ〜

食事して温泉に2回入ったらもうすることがない。
山奥にあるのでケータイは圏外のままで、メールもできない。
このメールできない症候群はちょっとツライというか、暇をもてあましてしまう。

明日の天気予報は雨曇りである。
上高地は今日見られたから、雨なら、安曇野の美術館でも回るかな。

28日 曇ってはいるが、雨は降りそうにはない。
水芭蕉を見に行こう。休暇村の裏手の牛沼池、晴れていれば池面に逆乗鞍が映り、6月になれば水芭蕉も咲く。

              

              善五郎の滝
 車に積み込んだトレッキングシューズに履き替えるのを忘れて、
 スニーカーのまま、残雪で滑りそうになった。
 白樺林を10分ほど降りた場所にあり、滝以外に何もないし誰も来ないと
 思っていたら、おじさんがひとり降りてきて、シャッター押してくださいって。

乗鞍一瀬園地

車で一瀬園地へ
キャンプ場もあるので夏場はにぎわうだろうけど、シーズンオフの今はやはり閑散。
水芭蕉目当てのグループか、カメラの人たちだけ。
少し早いのか、水芭蕉も半咲きくらいで、写真写りがもうひとつ。
入り口から往復5km、水芭蕉群生地まで歩け歩け。
時折日が射して、小川の岸のショウジョウバカマの色が映える。

今回のドライブ旅行は、新車のカーナビの使い方がようわからん、といって、ぜんぜん役に立たなかったのだ。
私が不用意に画面に指つけては、表示が切り替わってワワワ!「タッチパネルやねんから!」と怒られる。
結局、予定のコースや行きたい場所も、私が人ナビすることになり、ガイドブックやパンフの地図を見ながら、次の信号右、とか、
あと3km先、などと指示しては、標識出てなかったとか、もっと、早よ言え、とかで夫と揉めた。
長いこと、カーナビに頼っていてケンカ知らずではあったけど、地図の読み力、標識の認識力が落ちてしまってるみたい。
たまにはアナログで動いて、判断力を養うべし。
たまにはエンピツ書きして、言語力を養うべし。
乗鞍高原はスキーや夏に何度か来たことがある。
近辺を車でグルグル回りながら、昔泊まったペンションの前を通って、だいぶ古くなったなぁーと、懐かしい。

夏の夜、外に出て、満天の星と天の川を見上げて感激したときはどこで泊まったぁ?と聞くと、襖ボロボロの民宿で、フルコースのような食事は良かったと夫が言う。
食堂が石造りで、暖炉もあって凝ってたなぁと思い出しながらしゃべっていたら、目の前にその宿が!
石を積み上げた壁と丸窓に見覚えがある。
窓ガラスは割れているし、ひっそりとして、営業しているのかどうかもわからない。

25年の歳月は人も物も老いる。
夫がしきりに35番35番だけ覚えているというので、見れば、三十五屋?という名前の宿だった。

記憶というのもすべて忘れているようで、ポロポロズルズル食べこぼし芋づる式で思い出してくることがある。

ショウジョウバカマ
冬枯れの野に春の色を見つけた
ネコヤナギが早春の日差しにきらめく フキノトウもこういう場所に生えていると
なんか別物に見えたりして
水芭蕉もまだ開ききらず ぶたのしっぽの店の横手にタチツボスミレの群生 里山村のはずれに咲き残る桜
車に乗り込んで、松本方面へ山を下り始めたら、一転にわかに空が掻き曇り、土砂降りになってきた。
今ごろ、上高地は雪でも降ってるんとちゃうやろか?昨日、上高地に行っといてよかったぁ。
案の定、この日28日に上高地入りした浮草さんは吹雪に見舞われ震え上がったそうだ。

雨も小降りになり安曇野山麓線を走っていると、北国の春はいっせいに花開くの意味がよくわかった。
水仙も桜もチューリップも芝桜も山吹もハナミズキでさえ、なにもかもいっしょくたになって咲いている。
関西では少なくとも1ヶ月かけて順々に咲いていくのに。

ときどき、「ちょっと止めて」「あの桜撮りに行く」と注文しては、撮影タイム。
都会近辺なら何とかのナニナニ桜と看板が立ちそうな古木桜があちこちにあった。
桜は、たいていは墓地の横に植えられていたりするので、「よう、そんなもん撮るなぁと」と夫は呆れてる。
こういうのを、自転車に乗って一個ずつ撮り歩いて行くのも楽しそう。
西側に見えるはずのアルプスの山は雨雲に隠れて何も見えない。明日に期待しよう。

お昼はkurakura-getさんに教えてもらった「ぶたのしっぽ」でオムカレーを食べた。
レストランでカレーを食べることはめったにないけど、カレーってこんなに美味しいものなんだ。

ぶたのしっぽのカレー

   
まだ、ときおり、小雨が降る。
安曇野アートラインと言われるほど、美術館が多いけど、今回は3館のみ見に行くことに。

  松川 安曇野ちひろ美術館
  豊科 近代美術館の特別展「中村征夫写真展」
  穂高 碌山美術館

旅先で美術館というのは、なんとなく落ち着かない。
たぶん、時間が限られているので気持ちが焦ってゆっくりできないというのが理由だろう。連れが連れだし…

今回の特選    【撮りました賞】  ↓
 残念ながら私じゃなくて夫が撮ったもの。
 枠もレタッチ仕上げでなく、本物の枠というか、窓枠なのです。
 ちひろ美術館のトイレの窓から撮ったそうだ。
 2つあった窓の景色もちゃんと見てこっちを選んだそうだ。
 良くぞ気が付いた、エライ、パチパチ。

  

ちひろ美術館

ちひろは55歳で逝去。今の時代にすると早世だ。

ちひろの絵は、おなじみのパステル調の可愛い絵より絵よりも線画風のスケッチがいい。
←2枚買った絵はがきのうちの1枚

次、たまたま、こちらで発見した中村征夫写真展。
東京で開かれていたのと同じものを安曇野市豊科近代美術館で開催中。

海の生き物の水中写真が200点。
圧巻は実物大の鯨の写真。元は35mmのネガひとつを拡大印刷して提示してある。
銀塩の解像度はやはり相当なものだと実感。
車の中で待っています。とメールが来て、そそくさと出た。
アートに興味のない夫、いっしょに入って一応は一通りは眺めてくるだけで良しとしとこう。

中村征夫写真展

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