勝手にコーヒーブレイク (37)   《アメリカの女性2人》          2007/05

 「女性も歳をとるほど、人生が顔に出るのである」世界的に有名かつ有能な2人の女性「ヒラリーとライス」と比較するのはしょせん無理があるが、人生半ばをだいぶUターンしてしまった私の顔にも人生が表れているんだろうか?

子どもの頃から明るいと言われていたので、暗い影なんかは出てないだろうけど、歳とともに感情が鈍くなったのか、思考や捉え方などもほどける一方、ま、眉間に皺が寄ることはないとは思う。できたら、ちょっと賢そうに、優しそうに、少しは美人に見えたらいいけど…何の努力もせんとそんなことを願うことが厚かましいってことやん。 

「普通なら、年齢とともに美しさは失われていくのに、・・・ヒラリーは美の大逆転方式を打ち立てた」目立つこと、注目されることでどんどん美しくなっていくのだ。うーん、あやかりたい。

 ヒラリー上院議員は前クリントン大統領の奥さん、ライスはブッシュ大統領の信頼厚い国務長官である。女性初のアメリカ大統領にいちばん近い2人と言われている。
 天才的な勘でスイスイ登りつめたエリートウーマンのライス。周囲と闘いながらアップダウンを繰り返し成長した庶民派ヒラリー。しかし、黒人であるライスは白人の倍以上に勉学に励み、ヒラリーはクリントンのスキャンダルに悩まされたりする。その生い立ちも性格も考え方も全く異なっている2人。敵を作らず気配りのライス、昂然と立ち向かうが弱者に情の厚いヒラリー。

自分ならどっちを目指したいか?というより、どっち寄りか?なんて考えるのも面白い。消去法でいけば、人とぶつかるのが嫌な私はライスに近いかなぁ。しかし、人間的な魅力といえば、怒ったり泣いたりのヒラリーに限る。ライスはエピソードも少なく優等過ぎて雲上の人、面白みに欠ける。

 女性が偉くなるのは男性のような権力意識ではなく使命感が主なのかもしれないが、日本の女性政治家は今も男性側の視点でしか語られず、面白おかしく揶揄されるばかりで残念である。

 私の身辺の各種団体や会の長をしている女性はホントに偉いなぁと思う。私なんか下働きの手伝いくらいはやれるけど、使命感も根性もないし、とても上には立てない。理由は辛気くさい、面倒くさいに、尽きる。

「人間は誰でも、人生を変えるようなチャンスが何回か巡ってくるという」
変えたというわけでもないが、私にとって聞こえなくなったこと、そして再び聞こえるようになったことで、人との出会い、ものの考え方など人生の幅が倍になったと思う。もし、ふつうに聞こえたままだったら、仕事も含めてもっといろいろなことができたのに…とは思わないのがポジティブな私の私たるゆえんだろう。

「ヒラリーとライス」  岸本 裕紀子     PHP新書 

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