《経済を学んで、一儲け?》 勝手にコーヒーブレイク (11) 2000.11

新聞が大好きである。朝日の差し込むキッチンでパジャマのまま、遅い朝食を食べながらゆっくりと朝刊を読む。世のお父さんのごとく行儀が悪いけれど、これは至福の時間なのだ。もちろんここは味噌汁、ごはんじゃなくてトーストとコーヒーである。ただし、普通の日はまじめに朝食、新聞だって夫に先に譲っている。でも、休日は早い者勝ちなんだから、折込みチラシを読んで待ってるか、犬の散歩を先に行きなさいね。

中学生の頃からせっせと新聞を読んでいて、父が何かの話をすると、「あ、それもう読んだわ。天声人語に載ってた」と言っては父を苦笑させていた。もう少し調子を合わせて相手してあげればよかった。

新聞はだいたい、まんべんなくすみからすみまで読んでいるが、いまだ読み込めないところというと、それは経済欄である。新製品紹介のようなところはチェックするが、株、投資、経済、税、ビジネスはパス。

経済ってやればたぶん面白いとは思うが、郵便局の通帳を機械に入れる方向を間違っているのに何年もわからなかった私、毎月の光熱水費の使用量は言えても金額は知らない私には経済はムリだ。(そういう問題じゃないか)

こんな私にぴったりの本があった。
「経済ってそういうことだったのか会議」

著者は、「バザールでござーる」のコマーシャルを作った人で、素人が学者に質問する形式になっている。だから、とにかくわかりやすく、面白く、楽しいイラスト、ひとこと語録、欄外説明などついて、あれよあれよというまに経済が頭に入ってゆく。出ていくのも早いけど‥

まず、お金の三つの役割から勉強、小学生からスタートです。次、「なぜ、外国のお金はおもちゃに見えるのだろう」という疑問。この前二千円札が発行されたけれど、あれも何かぺらぺらに見えたりして‥

語録1:信じるという行為がなくなったらマネーってなくなっちゃうんです。知ってることばだけど、ほんとのところ、意味がわからない「ダウ」だの「ナスダック」の解説。

サラリーマンは源泉徴収されるのできついといわれるが、なんと日本のサラリーマンの3割は税金を一円も払ってないという。所得上位6%の人が40%分の税金を払っている。庶民は、金持ちがたくさん税金を払うのは当然と思っているが、税の公平、中立からいえば、月四十万もらっているのに所得税ゼロ(標準世帯)はおかしいと。

「他人の土俵で相撲を取れ」ばかでかい相手にムリに挑めば、実態はどうであれ世間は何か対等くらいに思ってくれて、効果ありという話。カルビーに湖池屋、資生堂にカネボウ‥

不況不況と大騒ぎしているのに、お盆の成田は大混雑というのはどういうことなのか、ちょっとは考えなくちゃ。

でもまあ、円が安くなったら、外貨預金をやってみよう。それで円高になったら一儲けだ。いや、円高になると買うんだっけ?どっちかわからんようになってきた。私の経済学も前途多難。

『経済ってそういうことだったのか会議』 佐藤雅彦・竹中平蔵  日本経済新聞社

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